広島に帰った
四泊五日の旅のうち、
最初の二泊は
東横インホテルに泊まっていた。
「実家があるのでは?」
と聞かれる方もいるだろう。
理由は複数ある。
一つはもしもコロナが発症した場合、
実家に寄らないようにするため。
もう一つは
駅前の東横インは
できたばっかりで
キャンペーン価格になっていたから。
四泊五日の旅のうち、
最初の二泊は
東横インホテルに泊まっていた。
「実家があるのでは?」
と聞かれる方もいるだろう。
理由は複数ある。
一つはもしもコロナが発症した場合、
実家に寄らないようにするため。
もう一つは
駅前の東横インは
できたばっかりで
キャンペーン価格になっていたから。
もう一つは
占いバーで働くため、
日付が変わっても
歩いて帰れる距離に宿が欲しかったからだ。
そして最後の理由は、
私の広島の実家には今尚
安芸の牛鬼が
住んでいるからだ。
「こんな家、息がつまるわ!
はよ出て行きたいわ」
と親戚の前で豪語していた
4年前の姉。
そんなこともあったけど、私の方が
先に家を出る結果となった。
しかし、私も8か月ぶりに
実家に帰ってやるべきことがある。
そんな牛鬼が棲まう
実家に帰らなくてはいけない。
この時私が立てたプランは
魔の浴場・脱衣場過密時間を避けること。
しかも旅路で発生した
服を洗わなくてはいけない。
姉の仕事が終わるのが19:00。
私は姉とぶつかるのが嫌で、
あえて街中の漫画喫茶で
時間を潰す。
まるで、家に居場所がなくて
帰れない中年サラリーマンの気分。
しかも、わざわざ
時間を潰したのに家に帰ったら、
まさかの浴場・脱衣場過密時間とぶつかる。
肝心の洗濯機はというと、
姉の洗濯物が入っており
8時間で完了という
天文学的な時間が書かれている。
しかも、予約洗濯であり、
いま動いていない。
幸いにも姉の洗濯物は
まだ濡れていないため、やったのは
奥義・こっそり洗濯。
8時間も時間をかけるという
上級国民な洗濯をする姉に対して
先に慎ましく30分で済ませる。
計12時間洗濯機を専有する姉に対して30分。
その後私の洗濯が終わりしだい、
こっそりと姉の洗濯を戻すのだ。
しかし、その動きに気づいた姉は
私がお風呂に入っている間、
洗い中のビチョビチョな
私の洗濯物を
情け無残にも引き釣り出す。
そしてそのまま地面に置くという始末。
私がなぜ広島に帰っても
実家に帰りたくないか
これで全てわかると思う。
そして、黙って濡れた洗濯物を回収して、
姉の洗濯が終わる朝の7:00に
ビショビショの洗濯物を入れてもう一度
始めからしないといけない。
なんという健気さ。
橋田壽賀子は「令和のおしん」
を書く時は私をモデルにするとよい。
しかし洗濯を終わらせ乾かした8:00には
すぐに駅に出ないと鑑定が連続であるのだ。
その後はもう新幹線に乗って品川だ。
私は、お客の鑑定を終えた後、
濡れた衣服を詰めた
キャリーバックを引き連れて、
新幹線口を後にする。
私が広島の実家に帰りたくない理由は
いつもこのようなものである。
P.S.
世田谷の家に帰って、私は自分のタイミングで好きなだけ洗濯をできる幸せを、塩素の強い東京の水道水の匂いを嗅ぎながら、改めて思うのであった。
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日付が変わっても
歩いて帰れる距離に宿が欲しかったからだ。
そして最後の理由は、
私の広島の実家には今尚
安芸の牛鬼が
住んでいるからだ。
「こんな家、息がつまるわ!
はよ出て行きたいわ」
と親戚の前で豪語していた
4年前の姉。
そんなこともあったけど、私の方が
先に家を出る結果となった。
しかし、私も8か月ぶりに
実家に帰ってやるべきことがある。
そんな牛鬼が棲まう
実家に帰らなくてはいけない。
この時私が立てたプランは
魔の浴場・脱衣場過密時間を避けること。
しかも旅路で発生した
服を洗わなくてはいけない。
姉の仕事が終わるのが19:00。
私は姉とぶつかるのが嫌で、
あえて街中の漫画喫茶で
時間を潰す。
まるで、家に居場所がなくて
帰れない中年サラリーマンの気分。
しかも、わざわざ
時間を潰したのに家に帰ったら、
まさかの浴場・脱衣場過密時間とぶつかる。
肝心の洗濯機はというと、
姉の洗濯物が入っており
8時間で完了という
天文学的な時間が書かれている。
しかも、予約洗濯であり、
いま動いていない。
幸いにも姉の洗濯物は
まだ濡れていないため、やったのは
奥義・こっそり洗濯。
8時間も時間をかけるという
上級国民な洗濯をする姉に対して
先に慎ましく30分で済ませる。
計12時間洗濯機を専有する姉に対して30分。
その後私の洗濯が終わりしだい、
こっそりと姉の洗濯を戻すのだ。
しかし、その動きに気づいた姉は
私がお風呂に入っている間、
洗い中のビチョビチョな
私の洗濯物を
情け無残にも引き釣り出す。
そしてそのまま地面に置くという始末。
私がなぜ広島に帰っても
実家に帰りたくないか
これで全てわかると思う。
そして、黙って濡れた洗濯物を回収して、
姉の洗濯が終わる朝の7:00に
ビショビショの洗濯物を入れてもう一度
始めからしないといけない。
なんという健気さ。
橋田壽賀子は「令和のおしん」
を書く時は私をモデルにするとよい。
しかし洗濯を終わらせ乾かした8:00には
すぐに駅に出ないと鑑定が連続であるのだ。
その後はもう新幹線に乗って品川だ。
私は、お客の鑑定を終えた後、
濡れた衣服を詰めた
キャリーバックを引き連れて、
新幹線口を後にする。
私が広島の実家に帰りたくない理由は
いつもこのようなものである。
P.S.
世田谷の家に帰って、私は自分のタイミングで好きなだけ洗濯をできる幸せを、塩素の強い東京の水道水の匂いを嗅ぎながら、改めて思うのであった。
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