いまでも思い出すたび心痛む。
知人のりりこちゃんが突然送った画像に
私は愕然とした。

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それはりりこのきれいな顔が、
充血し青タンと
なっている画像であった。
このりりことの出会いは
大学が主催するボランティアで、
心の悩みを抱えている人と連絡をとり、
カウンセリングをするというものだった。

りりこと私はメールからすぐ
LINEを交換する仲となった。
これがよろしくなかった。

ふつう、こういう
お悩み相談というのは
プライベートと切り離さないと
お互いの関係性が壊れてしまう。
案の定、りりこは毎晩のように
病みLINEを送ってきた。
(この話はまた後日)

そもそも、このボランティアの目的は
「とりあえずお互いに
 連絡をとって大学に来てもらい、
 カウンセリングをする」

といったものだった。

しかし、りりこはかたくなに会うのを拒み、
LINEでのやりとりをしていた。

「会わないことには相手の心と向き合えない」
占い師になる数年前の話だけど、
私の対面鑑定の萌芽は
このころより芽生えていた。




そんな矢先だった。
先の画像が送られてきたのは。

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話を聞くと、りりこと彼氏は
たまにしか会うことが出来ず、
久しぶりに会うと彼氏が
すごいヤキモチ焼きなので、
殴られてしまうらしい。

私はほんとに驚いた。
そして、いの一番に
「別れなよ」と切り出した。
(まだ若かったのね、私)

だけど別れない。
別れられない。

「殴られることで愛が確認できる」
「何度も別れようとしたのだけど」
「でもバイバイしたら、
 彼といる笑顔の自分を思い出して」


ちょっと、
ここではかけないんだけど、
このりりこちゃん、
実はそれ以外にも
壮絶な過去なのだった。


私的には、もしりりこが
心の安定ができることなら
それを応援したい。
だけど、彼はDVだ。
だから反対する。
別れなさいと言う。

そんな風にあまりに私が反対すると
だんたんと彼女と機嫌悪くなる。

「もう連絡しないよっバイッバイッ」

と連絡をブッチして、
数日後にひょっこり再開してくるパターンが
お定まりとなった。

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彼氏に殴られた話をする
→別れを勧める
→怒る

彼氏の愚痴をする
→別れを勧める
→怒る


この流れを何度も、
何度もしたとき、
私がとうとうあきらめてしまったのね。
「もう、あなたが彼氏と
 別れたくないのなら、
 私はもうなにも言わない」



そして、りりこが
直接カウンセリングをせずに
LINEで済ましていた理由が
なんとなく分かった。
彼女の中で彼氏と別れる選択肢は
最初からなかったのだ。

ただ、彼氏と会えないときに、
彼氏と仲が悪くなったときに、
私と連絡して
心をほぐして欲しいのだと知った。

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「ごめん、これから実習とか
 国試とかあるからしばらく連絡は休ませて」

そうフェードアウトを切ったのは私だった。


それから半年から一年が経ったころ。

彼女から、連絡が来た。
「彼氏と同棲するようになったよ」

その彼氏が、例の彼氏かは尋ねなかった。
答えは彼女が仄めかしたからだ。

そして、そのLINEを機に
また彼女から連絡がくるようになった。
主に彼氏が家にいなくてさびしいときとだ。

その彼氏と選んだのはりりこの選択。
そして、その彼氏を
おすすめできなかったのは私の選択。

私は人生ではじめての既読無視をした。




あれから数年経った。
私の選択や反対は
間違いではなかったと思う。

だけど、いまでも私は
違う方法があったのではなかったかとも思う。

それでも、一度しか会ったことない彼女に
行うサポートはたかがしれていたし
あのころはそれが最善だと思っていたし、
いま考えても他の方法が見つからない。

DVと幸せが少しでも地続きがあるのなら、
誰かに私に教えて欲しい。



ドリカムの「未来予想図」では
ブレーキランプの五回点滅を
ア・イ・シ・テ・ルのサインとして捉えた

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りりこにとって、彼に殴られることを
愛のサインとして選んだのなら、
私は何も言えない。



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